ノーライフキングの小説


いとうせいこう氏の小説「ノーライフキング」です。

小説がリリースされた1988年は、ファミコン、PCエンジンが既に発売されメガドライブが同年に発売されました。
ファミコンではドラゴンクエストIIIがリリースされた年で、ファミコンブームの頂点を迎えた頃になります。

小説は、ディスコンという家庭用ゲーム機で爆発的なブームになっている「ライフキング」に関するウワサに影響される子供の行動が、社会に影響を与えていく内容になっています。

まだパソコン通信も普及していない頃に通信ネットワークや、社会現象となったゲームに関する裏技やゲーム禁止なども描いているのは、さすがトレンディ・キー・パーソンのいとうせいこう氏だと思いました。

基本的には読みやすい文体で、スラスラと読めます。
ただ、世界が一転する終盤は言葉が足りない印象でした。

ネットワークによるウワサやウソの拡大というのは、SNSが普及した現代にも通じるテーマで、今読んでも面白いと思います。

映画にもなりましたが、DVD化されていないのでなかなか観るのが難しい作品です。

 

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